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埼玉県警 ずさん捜査で交通事故の運転手、無罪 - z

2005/01/14 (Fri) 11:37:52

埼玉県警 ずさん捜査で交通事故の運転手、無罪



拡大写真

松村隆一さんは今も現場に看板を立て目撃者を探している=さいたま市桜区田島で、青島顕写す
 
 さいたま市内で02年に起きた交通死亡事故で、さいたま地裁が、埼玉県警の作った調書がずさんだとして、業務上過失致死罪に問われたトラック運転手を無罪にしていたことが分かった。さいたま地検も警察の初動捜査の落ち度などを認めて控訴せず、運転手の無罪が確定した。
 02年7月9日午前8時55分ごろ、さいたま市桜区田島6の国道17号バイパスをバイクで走っていた同区の会社員、松村清美さん(当時26歳)が急ブレーキをかけて転倒。頭を強打し、意識が戻らないまま昨年12月末、死亡した。浦和署は前のトラックが急に車線変更してきたため、松村さんが避けようとして転倒したとみて昨年1月、トラックの運転手(52)を業務上過失傷害容疑で書類送検。さいたま地検が同罪で起訴し、その後、業務上過失致死罪に訴因変更した。
 浦和署が事故直後に作った実況見分調書では、バイクのブレーキ痕が、実際に走っていた車線の隣の車線に記され、長さも3分の1だった。約7カ月後、地検が現場写真との食い違いに気づき、同署は実況見分をやり直し、調書を訂正した。
 通行量の多い時間帯だったのに、同署は目撃者を見つけられず、運転手の供述以外の証拠はほとんど集められなかった。松村さんは事故直後は意識があり、携帯電話で同僚の女性に事故内容を伝えていたが、同署は発信記録も調べなかったため気づかなかった。松村さんの家族の指摘で地検が同僚から「松村さんは『急に車が出てきてぶつかった』と言っていた」との証言を得たのは事故の1年3カ月後で、既に裁判は中盤に差しかかっていた。
 運転手は捜査段階では起訴事実を大筋で認めていたが、裁判で「車線変更の際、後方の安全を確認した」と一転否認した。さいたま地裁の森浩史裁判官は今年3月の判決で「実況見分調書などからは、バイクの位置、速度などを全く明らかにできず、事故状況を認定できない」とずさんぶりを指摘し、この調書の信用性を否定した。同僚の証言も「日数が経過し、不確か」と認めなかった。
 浦和署の中村正・副署長は「判決が確定しており、答える立場にない。遺族に説明するつもりもない」と語った。さいたま地検の内尾武博次席検事は「極めて残念で反省しなければいけない点もある。携帯電話の発信記録をすぐ調べるなど、慎重に捜査すべきだった」と話している。【青島顕】

 ◇被害者の兄「調書開示を」

 「警察がしっかり実況見分調書を作ってくれていたら」。亡くなった松村清美さんの兄隆一さん(31)は今も悔しさが消えない。清美さんの看病に追われ、会社を辞めた。その間も「なぜ妹が事故に遭わなければいけなかったのか」と、現場を歩き、数百枚のビラを配って目撃者を探した。だが警察のずさんな捜査で真相を知ることが困難になってしまった。
 隆一さんは「実況見分調書が事故直後に開示されていれば、相手の供述以外に何の証拠もないことや警察のミスがチェックできたはずだ」と訴える。交通事故の被害者の多くは、同じ思いだ。遺族や被害者でつくる「交通事故調書の開示を求める会」(代表・鬼沢雅弘さん)は米国などのように捜査段階で実況見分調書を開示するよう求める6万人分の署名を法務省に出している。だが同省は公益上の理由がある場合を除き、捜査記録の公判前の開示を禁じている刑事訴訟法47条を根拠に、捜査段階での実況見分調書の開示に消極的だ。
 25日には、清美さんの一周忌を迎える。隆一さんは現場近くに立てた目撃者を募る看板を下ろさず、清美さんのバイクも保存し続けている。【青島顕】
(毎日新聞) - 12月8日17時28分更新

Re: 埼玉県警 ずさん捜査で交通事故の運転手、無罪 - z

2005/01/14 (Fri) 11:40:55

<埼玉県警>ずさん捜査で交通事故の運転手、無罪

 さいたま市内で02年に起きた交通死亡事故で、さいたま地裁が、埼玉県警の作った調書がずさんだとして、業務上過失致死罪に問われたトラック運転手を無罪にしていたことが分かった。さいたま地検も警察の初動捜査の落ち度などを認めて控訴せず、運転手の無罪が確定した。
 02年7月9日午前8時55分ごろ、さいたま市桜区田島6の国道17号バイパスをバイクで走っていた同区の会社員、松村清美さん(当時26歳)が急ブレーキをかけて転倒。頭を強打し、意識が戻らないまま昨年12月末、死亡した。浦和署は前のトラックが急に車線変更してきたため、松村さんが避けようとして転倒したとみて昨年1月、トラックの運転手(52)を業務上過失傷害容疑で書類送検。さいたま地検が同罪で起訴し、その後、業務上過失致死罪に訴因変更した。
 浦和署が事故直後に作った実況見分調書では、バイクのブレーキ痕が、実際に走っていた車線の隣の車線に記され、長さも3分の1だった。約7カ月後、地検が現場写真との食い違いに気づき、同署は実況見分をやり直し、調書を訂正した。
 通行量の多い時間帯だったのに、同署は目撃者を見つけられず、運転手の供述以外の証拠はほとんど集められなかった。松村さんは事故直後は意識があり、携帯電話で同僚の女性に事故内容を伝えていたが、同署は発信記録も調べなかったため気づかなかった。松村さんの家族の指摘で地検が同僚から「松村さんは『急に車が出てきてぶつかった』と言っていた」との証言を得たのは事故の1年3カ月後で、既に裁判は中盤に差しかかっていた。
 運転手は捜査段階では起訴事実を大筋で認めていたが、裁判で「車線変更の際、後方の安全を確認した」と一転否認した。さいたま地裁の森浩史裁判官は今年3月の判決で「実況見分調書などからは、バイクの位置、速度などを全く明らかにできず、事故状況を認定できない」とずさんぶりを指摘し、この調書の信用性を否定した。同僚の証言も「日数が経過し、不確か」と認めなかった。
 浦和署の中村正・副署長は「判決が確定しており、答える立場にない。遺族に説明するつもりもない」と語った。さいたま地検の内尾武博次席検事は「極めて残念で反省しなければいけない点もある。携帯電話の発信記録をすぐ調べるなど、慎重に捜査すべきだった」と話している。【青島顕】
 ◇被害者の兄「調書開示を」
 「警察がしっかり実況見分調書を作ってくれていたら」。亡くなった松村清美さんの兄隆一さん(31)は今も悔しさが消えない。清美さんの看病に追われ、会社を辞めた。その間も「なぜ妹が事故に遭わなければいけなかったのか」と、現場を歩き、数百枚のビラを配って目撃者を探した。だが警察のずさんな捜査で真相を知ることが困難になってしまった。
 隆一さんは「実況見分調書が事故直後に開示されていれば、相手の供述以外に何の証拠もないことや警察のミスがチェックできたはずだ」と訴える。交通事故の被害者の多くは、同じ思いだ。遺族や被害者でつくる「交通事故調書の開示を求める会」(代表・鬼沢雅弘さん)は米国などのように捜査段階で実況見分調書を開示するよう求める6万人分の署名を法務省に出している。だが同省は公益上の理由がある場合を除き、捜査記録の公判前の開示を禁じている刑事訴訟法47条を根拠に、捜査段階での実況見分調書の開示に消極的だ。
 25日には、清美さんの一周忌を迎える。隆一さんは現場近くに立てた目撃者を募る看板を下ろさず、清美さんのバイクも保存し続けている。【青島顕】
(毎日新聞) - 12月8日15時7分更新

Re: 埼玉県警 ずさん捜査で交通 - 稲次将人 URL

2011/10/31 (Mon) 01:47:35

警察は発信記録を調べなかったにしても、着信記録を調べたら僕の着信はあったかもしれないと思う。あるいはもう清美さんが消して、なかったのかもしれないけど、僕から携帯に掛けて話したことは間違いない。できれば清美さんが生きてるうちに法廷に立って証言したかった。

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